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私は桜の木が好きです。

山の中などで木々を目にすると、無意識に桜の木を探してしまいます。

 

花をつけていない季節でも、春になって桜の花を咲かせている様子を想像するだけで幸せな気持ちになれるのです。

そして春が訪れ、待ち望んだ桜が花を咲かせたときの嬉しさと言ったら!

まさに、胸に染み入る美しさ。

言葉で表現するのがもどかしいほど…。

 

圧倒的な存在感に、ただただ見惚れてしまいます。

 

今年の桜は思いがけず早かったですね。

まだ四月が始まったばかりというのにもう散り時を迎えてしまうなんて、なんだかとても切ないです。

 

今日も、はらはらと風に舞い散り行く桜をずっと眺めておりました。

季節の移り替わるのは本当に早くて、なんだか名残惜しい。

 

もう少し春に留まっていたいです。

平安時代の歌人である西行法師は桜の歌を多く詠みました。

 

そして奈良の吉野山の桜を最も愛しておりました。

 

「願はくは 花の下(もと)にて 春死なん その如月の 望月(もちづき)の頃」

’旧暦二月の満月の頃 満開の桜の下で死にたいものだ’

 

吉野山の桜、見事でしょうね。

 

来年の春は吉野に行けることを願って、この春の余韻を楽しみます。

 

 

次は初夏。

新緑、そしてホトトギスの声。

 

風の匂いがまた変わりますね。