津田学園小学校は、子どもたち一人ひとりの個性や学ぶ力を大切に育んでいる、あたたかな雰囲気の学校です。
校内には自然も多く、のびのびとした空気の中で元気いっぱいに過ごす子どもたちの姿がいつも印象的です。
今回の「琵琶出前授業」の対象は、3年生と4年生の皆さん。
琵琶の音を聴くのはもちろん初めてです。
楽器を目にした瞬間から「それ何?」「どうやって音を出すの?」と興味津々。
キラキラしたまなざしでこちらを見つめてくれる様子に、私も自然と笑顔になりました。
演奏した曲は、「祇園精舎」と「耳なし芳一」。
「耳なし芳一」では、なんと先生が能管でご一緒くださり、和楽器によるコラボレーションが実現。
思いがけず先生が登場したことにより、生徒たちも「わぁ!」と大喝采。
迫力ある能管の音色と琵琶が重なり合うことで、物語の世界がより深まり、怖さも際立ったのではないかと思います。
演奏だけでなく、「琵琶の歴史」や「楽器について」のお話もし、なおかつ琵琶体験もしてもらいました。
生徒さんたちが実際に琵琶を手に取ってくれたことがとても嬉しく、体格にぴったり合った”子ども琵琶”を抱える姿は本当に微笑ましいものでした。
楽しそうに音を奏でてくれているその様子に明るい未来が垣間見れたような気がして、私にとりましても幸せなひと時でした。
そして後日、子どもたちから感想文もいただきました。
「とても楽しかった。」
「音が大きくておどろいた。」
「れきしや音の出るしくみが分かった。」
「言葉ではあらわせないものを琵琶の音でひょうげんしてほかの人に伝えていることを学んだ。」
「耳なしほういちがこわかった。」
「体けんが楽しかった。」
「また琵琶をひきたいです。」
などなど…。
本当に嬉しく、感激で胸が一杯になりました。
私が一番伝えたかったのは、琵琶は“語り物の芸能”であるということ。
”言葉と音色が寄り添ってひとつの物語を奏でる”
そのような伝統芸能が日本古来から存在してることは本当に素晴らしいと思います。
琵琶の音と語りに耳を澄まし、物語の世界にぐっと引き込まれていた子供たち。
その様子を感じながら「琵琶奏者であることの幸せ」を心から噛みしめたひとときでした。
もう一つ、心に残ったことがあります。
津田学園小学校の校内には、琵琶の材料となる”桑の木”が生えているのです。
とても太く、生き生きと力強く枝を伸ばす、見事な桑の木。
まるで小学校の主のような存在感。
5月から6月には桑の実がたわわに実ります。
そしてなんと、枇杷(果物のびわ)の木も校内にあるのですよ!
まさに琵琶の聖地(笑)
もちろん、桑の木についてのお話し、そして枇杷と琵琶の関係性についてのお話しもしました。
生徒さんからは「おー!」という声も。
校内の木々を見て琵琶を思い出してくれれば…、と思っています。
琵琶語りは、便利でスピードの速い現代から見れば、どこか時代に逆行している芸能かもしれません。
ですが、耳に入る言葉を心で感じ、頭の中に自由に情景を思い描く――
そんなゆったりとした時間だからこそ味わえる物語の世界が、琵琶にはあるのではないでしょうか。
これからも、”琵琶の音色とともに広がる物語の世界”を多くの方に楽しんでいただきたい。
そして琵琶を次の世代へと繋げたい。
願いを新たに、また一歩一歩、頑張ります。
今回の出前授業は、私の琵琶人生の中において”最高に幸せな演奏会”となりました。
子どもたちの持つエネルギーは純粋で力強く、本当に素晴らしいです!
津田学園小学校のみなさんありがとう!
そして先生方、どうもありがとうございました!
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