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声という楽器

今日は今年最後のお弟子さんのお稽古日でした。

約ふた月ぶりのお稽古でしたが、この日の彼女の声は、自然で、力強く、声量も増していて__

まるで彼女の人柄そのものが音になったよう。

聞き惚れてしまいました。

 

「歌うようになってから、お腹周りが引き締まりました!」

との嬉しいご報告も。

 

実は琵琶語りは非常に身体に良いのです。

たっぷりと呼吸し、丹田を意識して声を出すので、歌うと身体もポカポカ。

そして気持ちも明るくなります。

 

どのお弟子さんもそうですが、お忙しい日々のなか琵琶と向き合う時間を作り、そして楽しんでくれていること。

師としてこれほど嬉しいことはありません。

 

生活の一部、そして人生の中に琵琶が存在する。

琵琶と共に生きていくという在り方は、本当に幸せなことだと思います。

 

 

 

声は出せば出すほど磨かれていくもの。

そしてその声は、心と直結しているのでは、と最近つくづく実感しています。

 

その人がどのような時間を生きてきたか。

どのような思いを経験してきたのか。

 

喜びだけでなく、

深い悲しみや痛みをくぐり抜けて来た人の声は奥行きがあり、そして強さもある。

 

 

声もまた、もう一つの楽器。

「声と琵琶」

寄り添うふたつの楽器によって唯一無二の物語が紡ぎ出される。

 

もしかしたら琵琶語りとは、

「語り物」の芸能の極致なのではないのでしょうか。

 

そんなことを考えながら、琵琶と向き合う幸せを改めて噛みしめた年の瀬でした。